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倭訓栞
前編二阿
あきつしま 秋津洲と神代紀に見えたり、歌にあきつすとも見えたり、千五百秋瑞穂国といへるに同じ、神武天皇蜻蛉のたとひは、別に一義お発したまふ成べし、後撰集に、 あきつはのすがたの国に跡たるヽ神のまもりや我君のため、日本の国形秋津虫の東に向たるに似たりという説も、此歌の心なり、