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蒼梧随筆

日本古今国数之多寡〈◯中略〉 以上日本紀の文、并貝原氏の考お以て合せ考ふるに、成経朝臣の、日本は本と三十三け国なりと雲れしことは、成務天皇の頃の事なるべし、成務天皇の時に定め給へる国々の名郡郷のことは、今更に考ふべくも非れども、爾来分割ありし国々の事、往々旧記に由て考れば、大抵成務天皇の頃は、其国数三十有余国なるべし、必定三十三け国と雲事は知ること能はず、〈◯下略〉