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京の水

京城坊保之図解〈◯中略〉 横道壱町の長さ四十丈お四つに截て十丈お一行といふ、縦通壱町の長さ四十丈お五丈づゝ截て八つお八門といふ、今の町屋片側の積也、左京は西北より算へ、右京は東よりかぞふ、此図は壱町にして四十丈四方也、前の図の縦通四十丈お八つに截て八門とし、横通四十丈お四つに截て四行とす、此四行に八門お配すれば三十二門と成、田地の何反幾畝などいふ如き也、左京は内裏の方西北より算へ、右京は東北より算ふ、 四行の体は後世に至ても諦に分れり、横道〈東西〉は平安城開避の条(すじ)に変らず、縦道〈南北〉は上古にかはりて悉く小路の数倍せり、今在存の麩屋町、堺町、間之町、車屋町、両替町、衣棚、釜之座、小川、醒井、岩上、新し町、これらの類、後世に逮んで出来たり、是四行の間に一小路お設ける式文の証也、