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万葉集
六雑歌
春日悲傷三香原(○○○)荒墟作歌一首并短歌 三香原(みかのはら)、久邇乃京師者(くにのみやこは)、山高(やまたかみ)、河之瀬清(かはのせきよし)、在吉跡(ありよしと)、人者雖雲(ひとはいへども)、在吉跡(ありよしと)、吾者雖念(われはもへども)、故去之(ふりにし)、里爾四有者(さとにしあれば)、国見跡(くにみれと)、人毛不通(ひともかよはず)、里見者(さとみれば)、家裳荒有(いへもあれたり)、波之異耶(はしけやし)、如此在家留可(かくありけるか)、三諸著(みもろつく)、鹿背山際爾(かせやまのまに)、開花之(さくはなの)、色目列敷(いろめづらしく)、百鳥之(もヽとりの)、音名束敷(こえなつかしく)、在果石(ありかほし)、住吉里乃(すみよしのさとの)、荒楽苦惜哭(あれらくおしき)、 反歌三首〈◯三恐二誤〉 三香原(みかのはら)、久邇乃京者(くにのみやこは)、荒去家里(あれにけり)、大宮人乃(おほみやびとの)、遷去礼者(うつりいぬれば)、〈◯一首略〉