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古事記伝
二十五
弟国は和名抄に山城国乙訓郡〈於止久邇〉神名帳に、同郡乙訓(おとくに)に坐す大〈◯大恐火誤〉雷神社、書紀継体巻に十二年、遷都弟国など見ゆ、〈古弟国と雲し地は、今の井内村今里村のあたりなり、井内村に乙訓明神の社あり、又今里村なる法皇寺と雲寺は、昔は乙訓寺と雲つと或書に雲り、宇治拾遺物語に、長岡の辺おすぎて、乙訓川のつらおすぐと思へば、又寺戸の岸おのぼる雲々と雲り、寺戸村と雲も今もあり、〉