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山州名跡志
十乙訓郡
西岡 此号は乙訓郡の別称也、当郡北は大江の坂、南は山崎、東は川、西は至西山総名也、謂は依土地形なり、其地沓掛村〈桂西在一里余〉西のより続て、南方雞冠井(かいいで)、向日(むかふ)山に至て、凡三十余町の間、一壇の岡山あつて、王城の西なるの謂也、上古には称長岡、凡此丘お領する民村は、岡村、〈在樫原南〉物集女、寺戸、雞冠井(かいで)等、此丘の在東面南北に宣れり、