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今昔物語
二十七
在原業平中将女被啖鬼語第七 今昔、右近の中将在原の業平と雲ふ人有けり、〈◯中略〉或る人の娘の形ち有様世に不知ず微妙しと聞けるお、心お尽して〈◯中略〉密に盗み出してけり、其れに忽に可将隠き所の無かりければ思ひ繆て北山科(○○○)の辺に、旧き山庄の荒て人も不住ぬが有けるに、〈◯下略〉