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倭訓栞
前編十九那
なら 奈良お日本紀に平と見えたり、よて平城ともいへる也、ならの葉の名におふみやとよめるも、平城の宮おさして申せる也、寧楽およむは寧呉音にやう、にや反な也、諾楽およむは韻会に諾は囊入声と見ゆなくともなぎともよむ意也、諾楽は唐書に出たり、霊異記に諾礫とも見ゆ、