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擁書漫筆

京都空也堂の叩鐘の銘に、天暦十年伊丹住貞俊作と見ゆ、こは空也上人のことおほせて鋳させられし也、今も摂津国伊丹の里(○○○○)より、廿町ばかり西北に、鋳物師村あり、昆陽のちかきわたりなれば、昆陽寺の鋳物師が子孫など、世々こヽには住たりけん、