[p.0397]
伊賀国は、いがのくにと雲ふ、東海道に在り、東は伊勢、南は大和、西は山城、大和、北は近江に堺し、東西凡そ七里、南北凡そ九里あり、天武天皇の朝、伊勢の阿拝(あべ)、山田(やまだ)、伊賀(いが)、名張(なばり)四郡お割きて此国お建て、国府お阿拝郡に置く延喜の制、下国に列す、明治維新の後、阿山、名賀の二郡と為し、三重県おして之お治せしむ、