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三国地志
八十三志摩
建置沿革 伊勢島風土記曰、島者豊安曇別命神跡也、訓志麻、蓋伊勢島之意乎、天日方奇日方命至此挙言雲、豊志万魚足之国哉、〈三字闕〉後世竟為国名、〈以下脱〉 按、本国旧阿曇郡あり、蓋豊安曇別命の出る処ならん、然れば国初其化生の地の民庶お統治して一島に主たるお以、こヽに神跡とは雲へり、其命封にあらざることしるべし、成務天皇四年始て国造お定め、此国お以て笠屋命に賜ふ、是封建の始なるべし、所謂後世竟為国名とは、蓋し是時おさすなり、