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南方海島志

新島 式寧嶼(○○○) 南方一里許り在り、周回一里余、上に松林あり、葛、草薢、薯蕷、鹹草等お生ず、常は不採、凶年の備とす、昔は本島と地連きたり、海溢にて切し故に、海溢とも雲、本人家及寺なども有たりしが皆廃す、嶼の西の方に泊りと雲処、野虫と雲処、僅かの奥あり、八丈船など詮なき時はこヽに繫泊す、