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南方海島志

小島(○○) 南北一里余、東西二十許町、周回三里余、 在(○)八丈島西二里(○○○○○○)隷(○)八丈(○○)、小島とは八丈お大島とし、それに対したる名也、 形勝 一峯峨々四崖懸絶、少しの平地なし、一体石島故水と薪乏し、薪は本島より採る、〈◯中略〉 青島(○○) 東西二里余、南北一里余、在(○)八丈島南十八里(○○○○○○○)、隷(○)八丈(○○)、古名鬼島(○○)、其人被髪長髪、身長色黒し、被木葉状如鬼神、吾邦古人怖ろしき者は混て鬼と称せり、上に挙る冲島に鬼八人岸に登るなど、意ふに西南の蛮人なるべし、而して為朝公、此蘆葦多く生ずるお見て葦島(○○)と改む、後人あしのひヾきお忌悪せしにや青島と改名す、あしのあとおにのおとお取りたるか、三宅記には、此島の形勢おふの魚の鼻に似たり、因ておふの島(○○○○)と名くと、おふの魚は鯨魚乎、此島人は今も身長く、毛多く、稍内地の人に異也、