[p.0746][p.0747]
新編相模国風土記稿
二十七足柄下郡
早川庄 箱根(○○)宿〈波古禰志由久〉 足柄郷に属す、江戸より行程二十四里、東海道五十三駅の一なり、〈正保及元禄の国図、并に箱根〉〈町と記す、〉相伝ふ此地宿駅越置れしは、元和以後の事なり、関西の諸侯朝覲往還の時、箱根山の嶮峻にして、且郵駅路遠く、易おからざるお以て、元和四年、松平右衛門大夫正綱仰お奉り、山野お避き、三島、〈豆州の属〉小田原両駅の民お遷され、此地に新駅お置る、是お以て今宿内に三島町、小田原町の二名あり、