万葉集

十四東歌

相聞多麻河泊爾(たまかはに)、左良須氐豆久利(さらすてづくり)、佐良左良爾(さらさらに)、奈仁曾許能児乃(なにぞこのこの)、己許太可奈之伎(こヽたかなしき)、　武蔵野爾(むさしぬに)、宇良弊可多也伎(うらへかたやき)、麻左氐爾毛(まさてにも)、乃良奴伎美我名(のらぬきみがな)、宇良爾低爾家里(うらにでにけり)、　武蔵野乃(むさしぬの)、乎具奇我吉芸志(おぐきがきげし)、多知和可礼(たちわかれ)、伊爾之与比欲利(いにしよひより)、世呂両安波奈布与(せろにあはなふよ)、　古非思家波(こひしけば)、素氐毛布良武乎(そでもふらむお)、牟射志野乃(むさしぬの)、宇家良我波奈乃(うけらがはなの)、伊呂爾豆奈由米(いろにづなゆめ)、　或本歌曰、伊可爾思氐(いかにして)、古非波可伊毛爾(こひばかいもに)、武蔵野乃(むさしぬの)、宇家良我波奈乃(うけらがはなの)、伊呂爾低受安良牟(いろにでずあらむ)、　武蔵野乃(むさしぬの)、久佐波母呂武吉(くさはもろむき)、可毛可久毛(かもかくも)、伎美我麻爾末爾(きみがまにまに)、吾者余利爾思乎(わはよりにしお)、　伊利麻治能(いりまぢの)、於保屋我波良能(おほやがはらの)、伊波為都良(いはいづら)、比可婆奴流奴流(ひかばぬるぬる)、和爾奈多要曾禰(わになたえそ子)、　和我世故乎(わがせこお)、安杼可母伊波武(あとかもいはむ)、牟射志野乃(むさしぬの)、宇家良我波奈乃(うけらがはなの)、登吉奈伎母能乎(ときなきものお)、　佐吉多万能(さきたまの)、津爾乎流布禰乃(つにおるふねの)、可是乎伊多美(かぜおいたみ)、都奈波多由登毛(つなはたゆとも)、許登奈多延曾禰(ことなたへそね)、　奈都蘇妣久(なつそひく)、宇奈比乎左之氐(うなびおさして)、等夫登利乃(とぶとりの)、伊多良武等曾与(いたらむとそよ)、阿我之多波倍思(あがしたはへし)、　右九首、武蔵国歌、