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新編江戸志
七下
麻布 阿在布共 又麻生共 麻布の号は、此所多摩川より近きゆへ、此所にて往古は麻など多く植置き、布など織出せるよりの名ならん、多摩郡にも布多村と雲有と、手調布など多く在なり、織出るよし、参考太平記に武蔵野合戦の条下に、児玉党浅羽、〈毛利家本作浅生〉四方田庄桜井と書、いづれも武蔵の住人なれば、麻生とあるは此麻布なるべし、