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古事記伝

馬来田(うまくた)国造、和名抄に、上総国望多〈末宇多〉郡とありて、万葉十四〈九丁〉上総国歌に、宇麻(うま)具多能禰呂(たの子ろ)とよめる地なり、〈末宇多とは、後に訛れる唱なり、〉書紀廿八に、大伴の連馬来田(うまぐた)といふ人名お、廿九巻には望多(うまぐた)と作り、〈かゝれば、もとは望多と書るおも、宇麻具多と唱しこと知べし、〉