[p.1113][p.1114]
新編常陸国誌
九郡名
行方郡 倭名抄雲、行方〈奈女加多〉古の茨城国造の部内なり、〈◯中略〉風土記倭名抄に拠るに、是郡東南並流海、北茨城郡、〈按南の下西字お補ふべし、本郡は西の流海お最闊しとす、〉にて、提賀、小高芸都、大生、当麻、逢鹿、井上、高家、麻生、八代、香澄、荒原、道田、行方の十四郷、及曾禰、板来、余戸の三里お管す、文禄の検地郡堺旧に仍る、但東北の一隅僅に鹿島郡に入るのみ、元禄の制之に従て更めず、其地八十九村、四万三千一百七十余石お総轄せり、