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近江国輿地志略
二建置沿革
大凡此国の野軫にあたれり、北極地おいづること三十五度半、日本の里数にてかんがふれば北極のある所へは千二百八十八里四分一あるなり、四時の気候中正の国なり、分野のこと、秦漢よりもつはらこれおいへども、故賢の端弁ありて、採もちいがたきことあり、当国軫宿にあたれるといふの義、私説にあらず、保井春海、日本の分野の図お著し、近江おもつて軫にあてたり、今これにしたがふのみ、