[p.1346]
冠辞考
九美
みすゞかる しない 万葉巻二に、水篶刈(みすヾかる)、信濃乃真弓(しなぬのまゆみ)、雲雲、〈〇註略〉こは真篶(ますヾ)お刈(かる)野とつゞけたり、荷田大人のいへらくは水篶は真すゞ也、〈水は借字、美と麻はことに通へり、〉神代紀に、使山雷者採五百箇真坂樹八十玉籖、野槌者採五百箇野篶八十玉籖雲雲、〈〇註略〉これによるに、すゞてふ小竹(しぬ)おかる野とつゞけし物也と、こは古意也、