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木曾路名所図会

宇都宮(○○○)〈下野〉 これより日光まで九里城下の半より西へ行、又江戸まで廿五里、奥州白河まで廿里半十三町、仙台まで六十五里、此所の城主は戸田因幡守候にして、七万七千八百石お領せらる、此辺都会の地にして、万の商家ありて賑ふ所なり、勿論江戸よりの奥州街道にして販食茶店貨食家多し、町中の西の方に宇都宮あり、社殿奇麗にして詣人多し此所の生土神とす、