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日本地誌提要
三十岩代
形勢 陸羽の大山脈、蜿蜒北より来り、一は西折して南に転じ、羽越お界し、又鬱積して二野に接す、一は南走して州中お貫き、磐城に入、其東は阿武隈川北流して漕運お通ず、但秋脹の患なき能はず、猪苗代の巨浸、衆水と同じく西疆に注ぎ、亦漕輸に便なり、河干の地、概子広坦にして、蚕桑に宜し、