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日本地誌提要
三十一陸前
形勢 山脈西北に修宣して、陸中羽前お劃し、南して岩代に連る、北方二郡狭長海に沿ひ、牡鹿一郡東方に曲出して、港湾お抱き、松島群嶼其西南に碁布して、絶勝の地たり、中央土壌平衍、阿武隈川其南お限り、北上川北方より来り、運輸の便あり、田塍万頃、米穀の産頗る饒し、