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太平記
十九
奥州国司顕家卿上洛並新田徳寿丸上洛事 金崎の城は攻落れて、義顕朝臣自害したりと聞へし後は、顕家卿に附随ふ郎従、皆落ち失て、勢微微になりしかば、才に伊達郡霊山の城一お守て、有も無が如くにぞおはしける、