[p.0146]
東遊雑記
二十四
九月〈◯天明八年〉晦日夜四つ時、仙台(○○)城下へ著す、〈◯中略〉扠仙台城下は先達て聞しよりは大にちがひ、町々草ぶきの小家まじはり、見悪しき所数町有り、町の長さ五十余町、往来筋にても、町内には小石数多ありて河原のごとし、〈◯中略〉六七年以前の寅卯の凶年には、下民数多飢渇して死せし事にして、むかしの形はなしと土人の雲ふ也、