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丹州三家物語
国中の城々お割て当国に六城立る事 永禄元亀の比より、当国殊に騒しく成て、既に天正の比は丹後一州お地侍共、三十六人として分領し、〈◯中略〉天正九年、細川父子此国に来りしより、同十年に丹州五郡悉手に入ければ、〈◯中略〉在々所所のかきあげ共悉破却て、宮津田部は根城にて、其外四け所に城お立、宮津(○○)は忠興居城とす、田部(○○)は藤孝隠居城、峯山(○○)は細川玄蕃、久美(○○)の城には松井佐渡、中山(○○)には有田四郎右衛門、河手(○○)は国侍上京徳寿軒が居城なり、