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但馬考
三地理
朝来郡 山口郷 此郷は国の南境なり、上古浪華平城の都より当国の往来、みな播磨路お通りしゆへ、此郷お但馬の入口とするなり、延暦年中、都お平安城に遷されても、中古まではかくありしと見ゆ、順徳院の八雲抄に、二見浦お播磨とし、但馬の温泉へ向ふ道なりと記させ玉ひしもこれゆへ也、