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倭訓栞
前編三伊
いはみ 石見と書り、此国に高角山、岩崎山、或は銀山など、皆嶮石の山なるおもて名とすといへり、又幽斎九州道の紀に、石見の海のあらきといふふることどもたがはず、磯の巌そばだちたるあたりお漕行とあれば、其義によるにや、床の浦のあたり、げに畳お敷たる如き岩なりといへり、