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芸藩通志
九十八安芸
山県郡 疆域形勢〈風気附〉 山県郡は国の西北にありて、今の藩府広島お去ること八里余、もと山中の県なるお以名づけられたるなるべし、既に県といひ、また郡といへる、重複にわたれども、本朝中古国郡の名皆二字お蒙らしめられければ、如此なりたるにや、広十三里余、東は木次村より西は戸河内村に至る、袤十里余、南は坪野村より北は大塚村に至る、四隣東は高田郡、南は高宮、沼田、佐伯の三郡、西北は石見の国なり、本地村お以郡本とす、〈◯下略〉