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芸藩通志
七十一安芸
高宮郡 疆域形勢〈風気沿革附〉 高宮郡は藩府の東北四里許にあり、此地中古の安北郡にて、上古安芸郡の半に当れり、高宮郡の本地は、今高田郡の内にこもれり、〈◯中略〉今郡境広四里七町、東は狩留家村より西は飯室村に至る、袤五里五町、南は馬木村より北は鈴張村に至る、四隣東は賀茂、高田二郡、南は安芸郡、西は沼田郡、北は山県郡なり、可部町お以郡本とす、〈◯中略〉 按に当郡上古は、今の高田郡の内にありて、別に一郡たりしが、いつの頃よりか高宮お併せて高田一名となりしお、後高宮の名お復せらるヽに及て、安北郡の地は高宮の名お蒙らしめられたれば、今此郡の地は上古の安芸郡の内にして、中古の安北郡なり、高宮の旧地は今高田郡の西半分の地と見えたり、