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道ゆきぶり
まことやこのひくしま(○○○○)と、穴戸の江のはやとものわたりのあはひ、まことにひきわかれて侍ならば、しまの長さとはやとものわたりのひろさは、同ほどぞ侍らん、おぼつかなしとて、いづれの代にて侍りけるやらん、国司出て引島の長さお、縄してとりて、はやとものわたりにおしあてがひて侍りければ、ちりばかりも寸法たがはず侍りけるとなん、いと興ある事なるべし、此事は此皇后〈◯神功〉宮の宮司として、老て侍るが語侍る也、