[p.0737]
紀伊続風土記
五十七在田郡
総論 当郡は阿提郡といふ、阿提或は阿氐又は安締と書す、阿提は即英多にして原一郷の名なり、郡名お定めらるヽ時、挙げて大名とせられしならむ、〈◯中略〉郡の広袤東西九里許、南北五里許、東は伊都郡及大和国吉野郡に界し、南は日高、海部二郡に隣り、北は伊都、那賀、名草、海部四郡と接す、三方山お阻して西の方海に面す、