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源平盛衰記

讃岐院事 鳥羽院の北面に佐藤兵衛尉義清と雲し者、道心お発し、出家入道して西行法師と雲けるが、大法房円意と改名して、去仁安二年の冬の比、諸国修行しけるが、〈◯中略〉讃岐国へ入て松山(○○)の津と雲所に行ぬ、こヽは新院〈◯崇徳〉流されてわたらせ給ひける所ぞかしと思出し、〈◯下略〉