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長門本平家物語

丹波少将は、備中のくに妹尾の湊ゆく井といふ所より御船に召して、波路はるかにこぎうかぶ、〈◯中略〉高く聳えたる遠山のはるかに見えければ、あれはいづくぞと少将問給わへば、土佐のはた(○○)、足摺みさきと申ければ、〈◯下略〉