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太宰管内志
日向三
那賀郡 延喜式に日向国那珂郡あり、倭名抄に日向国那珂中とあり、名義は、仲臣の居たりし処などにて負せたるか、仲臣は姓氏録に、神八井耳命之後也とあり、又古事記中巻に、神八井耳命者、阿蘇君、筑紫三家連等之祖也、また阿蘇社記に、健磐竜命者、神武天皇第二之子、神八井耳命第六之御子也などとあるお思ふに由あるべし、〈又は姓の仲もこゝより起れりしにてもあるべし、なほよく考ふべし、〉又按ずるに図帳残篇に、日向国那珂郡、古老伝雲、大穴持命巡行此国、至此処詔国之中、故雲中郡ともあり、