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地誌纂考
十七大隅
贈於郡 此郡名は、日本紀に、襲高千穂峯とある襲より出たり、景行天皇紀に、悉平襲国とある襲国の遺称にて、和名抄に、大隅国囎唹〈曾於〉とある是也、贈於とあるは、紀国お紀伊、穎お穎娃と書るなどヽ同じ、東北日向諸県郡に界ひ、南大隅郡に連り、西北桑原郡に接す、郡内八け郷お置く、〈襲山、清水、国府、敷根、恒吉、市城、福山、財部、〉