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古事記伝
十七
此に御路と書る、これ美知の本義なり、〈此処にのみ、此記にも書紀にも、道と書ずして、御路としも書る所以は、まづ常には、たヾ知といふべきにも、美知と雲て、けぢめなけれども、美知はもと、道おほめて、御てふ言お添たる名なり、かくて此処は、甚善道なる由おいふ処にて、美てふ言、用有て重きが故に、本義の随〉〈に書るなるへし、〉