[p.0020]
松屋筆記
百五
段葛置路 鎌倉志一巻〈九丁お〉に、八幡社前より浜までの道、其中の一段高き所お段葛と名づく、又は置路とも雲なり、東鑑に、寿永元年三月十五日、鶴岡の社頭より由比浜にいたるまで、曲横お直して詣往の道お造らる、御台所〈政子〉御懐孕の御祈に依て、此儀お始めらる、頼朝手自沙汰し給ふ、仍て北条殿已下各々土石お運ばるとあり雲々、段葛といふ名義未考、