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聞見集

一昔より道中何里々々と定り有之といへども、いつわり多く候つる、秀吉公御代に縄お御はらせ、三十六町お一里と御定め、塚お一里ごとに御築せ候、其後家康様御代に、江戸日本橋お道のはじめと被成、東西南北の国々へ縄お張、これも三十六町お一里にして、一里毎に塚お御築せ、塚ごとに上に榎木お植申候、