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用捨箱

六郷酒勾之土橋 六郷の橋絶て後、土橋のかヽりし事のあり、酒勾川も又同じ、千尋日本織〈宝永四年印本〉に、相州佐川に橋ある事は(○○○○○○○○○○)、霜月十日よりあくる三月十日までなり(○○○○○○○○○○○○○○○○○)、此日土橋お引崩して歩行わたりするなりとあり、春秋落水はげしきときは妨となるが故、橋あるは冬春のみなり、こヽには霜月とあれども、十月より掛し事もありしとおぼしく、 五元集 神の旅酒勾は橋となりにけり 其角といふ句見えたり、