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病間長語

虚無僧(○○○)は、天下の勇士の武者修行に出るもの、或は復讐の心がけあるものヽ一時の隠家として、不入守護の宗門に依て、諸士の席お定め置き、何時にても還俗せしむ、これに依て修行の節、舟橋の通り(○○○○○)、観の場も自由たるべし(○○○○○○○○○○)と、慶長中有司の令ありければ、その時に当て深意ありて立おかれしことヽ思る、〈◯下略〉