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廻国雑記

かくて甲州にいたりぬ、〈◯中略〉猿橋とて川のそこ千尋におよび侍るうへに、三十余丈の橋おわたし侍りけり、〈◯中略〉此橋の朽損の時は、いづれに国中の猿かひどもあつまりて(○○○○○○○○○○○○○)、勧進などして渡し侍るとなん(○○○○○○○○○○○○○)、