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新編江戸志

銭瓶橋 貞雄雲、江戸砂子に、一説、むかしは橋の辺にて、永楽銭の引替ありて、銭替ばしと雲けるとあり、予聞伝へしは、銭お商ふ者、此所に集り居たりし故名とすと雲へり、さるは銭買ばし也、明暦の比は、銭かひ橋と雲しは疑ひなし、明暦年中、中川喜雲と雲し宗匠の句に、銭かひばしお玉蔓ぬけ、と雲句あり、