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事蹟合考

両国橋并御米蔵之事 御入国後御城下東流荒川筋は、大橋一箇所もこれなき事なり、明暦大火後、万治二年はじめて大橋壱箇所かけられたるもの、今の両国橋なり、延宝九年〈◯天和元年〉十二月廿四日、類焼したる時この橋焼落たり、元禄十一戊寅年九月六日、山下町より出火して三谷辺まで類焼したり、これ東叡山勅額御到著の日にして、彼額通り過る跡より出火したり、〈◯中略〉両国橋は元の所に返しかけらるるもの、今の両国橋なり、