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慶安三年木曾路記
木曾梯二け所あらんともいふ、長四十間、内十四五ほど欄干あり、尾州黄門〈◯徳川義直〉の修造なり、その巧なることは、旅般の雲梯ともいふべし、見上れば万丈石山、万木枝お並べ、見下せば千仞の岩、流、唐藍の八入の色に染めり、