[p.0361]
夫木和歌抄
二十六渡
久安百首〈かごのわたり伊勢尾張と中也〉 前大納言隆季卿 うちはへてかごのわたりにひくつなの行えはきみにまかせたらなん ◯按ずるに、上野図書館に蔵する所の、故榊原芳野納本夫木和歌抄の注に、師説、〈◯清水浜臣〉是は越と飛騨との境の蟹寺川の籠の渡り成べし、次の歌の左注にも、こしの方に修行しありきてとありとあり、