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万葉集略解
三下
廬屋立は、翁〈◯賀茂真淵〉は、ふせやたつとよみて枕詞とせり、おもふに是は、古訓のまヽに、ふせやたてとよむべし、ふせやは、集中に田ぶせとも、ふせいほともよめり、たては、妻どひせん料に廬お建るなり、古しへ、つまどひするには、先其廬おたてし事、すさのおの尊の、つまごみにやへがきつくる、とよみ給へるおもおもへ、宣長説もしかり、