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信長公記
十五
天正十年四月十七日、浜松払暁に出させられ、今切之渡り(○○○○○)御座船飾、御舟之内に而一献進上申さるヽ、其外御伴衆舟数余多寄させ、前後に舟奉行被付置、無由断こさせらる、御舟御上りなされ、七八町御出候て、右手に、はまなの橋とて、卒度したる所なれ共、名にしおふ名所也、家康卿御家来渡辺弥一郎と申仁、さかしく浜名之橋、今切の由来、舟かた之子細、条々申上に付て、神妙に思食れて、黄金被下、手前之才覚面目也、