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御府内備考
十三
竹町渡 材木町〈◯浅草〉より本所竹町への船渡なり、此渡は古く始りしにや、正保改定の武蔵国図、当所と覚しき処、舟渡九十二間と注せり、江戸志等の書には、花方の渡とあり、その名付しゆへお詳にせず、又業平渡とも書り、こは対岸中の郷に業平塚あるゆへの呼名ならん、此渡船請負は、山城屋次右衛門と称し、本所竹町に住居す、