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夫木和歌抄
二十六渡
百首歌 従二位家隆卿むらさめにうすくもかけて行舟のこがのわたりの夕暮のそら 渡霧 からろおすおともほのかにゆくふねのこがのわたりの秋の夕霧 西行上人 霧ふかきこがのわたりのわたしもりきしのふなつき思ひさだめよ 此歌は、むさしの国と下つけのくにとの中にある、こがの渡りすとて、きりふかヽりければよめりと雲々、